~伊勢太郎の父はかく語りきシリーズvol.14~
こんにちは、make me smeilです。
色々な音楽を聴いていますと「何となく似ている曲」って結構あるものです。
音楽的にどこがどのように似ているか、具体的な説明はほとんどできず、ただ「雰囲気が似ている」なんて、あやふやで主観的な言い方しかできなかったりして…。
刑事ドラマなら「それはあなたの想像ですよね。証拠はあるんですか?証拠は…」
コード進行による証拠、音符による証拠など、具体的な酷似性を何一つ立証できるわけでもないのに(する気もないですが…)、雰囲気が似ている、何となくパクリの臭いがするなんてイチャモンを付けられても困りますよね。
まあ今回のブログテーマであり、あくまでも話のネタの一つであると言う事でどうかご勘弁ください。
有名曲、ヒット曲には印象的なフレーズってありますが、
それが完全なパクリであればちょっと問題なのかもしれません。
そっくりそのままイントロが使われたのが、私の好きなスティーリー・ダンの「リキの電話番号」です。
原曲はジャズの名曲「SONG FOR MY FATHER」、ホレス・シルヴァーの代表曲です。「リキの電話番号」では、「SONG FOR…」のイントロのピアノのリフがそっくりそのまま再現され、それは何の違和感もないまま曲の一部として消化されています。
ホレス・シルヴァーの方が先に作っているので、スティーリー・ダンの完全な「パクリ」には違いないのですが、堂々とパクって大ヒット。
この曲は、原曲に対する「リスペクト」とも言えるでしょう。
既に、世界中が認めた曲になっているんですから。
ちなみに、盗作された当の本人(ホレス・シルヴァー)がなんと言っているかは知りませんが…。
以前大ヒットした「奇跡の地球」という曲があります。
サザンの桑田佳祐が作詞・作曲し、ミスチルの桜井和寿とデュエットした曲です。
私がこの歌を初めて聴いた時、どこかで聞いた曲だなと思いました。
それは、当時発売されていた私の大好きなシカゴのクリスマス・アルバム「シカゴ25」の中にありました。
一般的にはあまり知られていない歌だと思いますが、古くからイギリスに伝わるクリスマス・ソングに「GOD REST YE MERRY,GENTLEMAN/邦題 ともによろこびすごせ」があります。
「奇跡の地球」はこの曲に似ています。歌の導入部から似ています。
どこが似ているかと言えば「雰囲気が似ている」しか言いようがありません。
言葉は悪いですが「パクったんじゃないか」と思いました笑
しかしその後、何年経ってもインターネット等どこにも私と同様の感想を書き込んでいる人はおらず、「こんな風に感じたの、俺だけなのかな…」と我が耳、我が感性を疑ったりしましたけど……。
そのうちブログテーマになるかもしれませんが、私は「クリスマス・ソング」が好きで、年に2~3枚は新しいアルバムを入手し、11月位からクリスマス・ソングを中心に、12月25日まで聴き続けます。毎年このスタイルを続けてから、10年以上にはなると思います。
本題は、昔の曲になります。
「君の友だち」と言う曲を聞いたことがあるでしょうか。
元々はキャロル・キングと言う有名な女性シンガーの曲で、作られてから30人以上の歌手がカヴァーをしている超有名な楽曲です。オリジナルはピアノをメインとして、淡々と歌い上げられている歌で、決して壮大でドラマチックな曲ではありません。
しかし、その歌詞の内容と言えば深い物があると思います。
ただ漠然と聞き流せない、考えさせられる内容です。
歌い手の性別によって、聴き手の気持ちは変わりますが、詩の主人公を男性としてとらえるか、女性としてとらえるか。
詩の中の相手は男性なのか、女性なのか。そして友情ととらえていいのか、いや愛情なのか。
問うて行けば行くほど、奥の深さを感じます。
ある意味、崇高。
ある意味、一方的で偏執的。
本家、キャロル・キングの歌唱は、アルバム「つづれおり」の中で聴く事が出来ますが、私が持っているのは、シングルカットされ大ヒットした「ジェイムス・テーラー盤」です。
著作権の問題で歌詞の全文を詳細に説明しません。ここでは要約して紹介します。
落ち込んで苦しい時
思いやりが欲しい時
何もかもうまくいかない時
目を閉じて私の事を思い出して
すぐあなたの所へ行くわ
暗い夜でさえ明るくしてあげるわ
ただ私の名前を呼べばいいの
あなたに会いに行くわ
たとえ冬でも 春でも 夏でも そして秋でも
呼びさえすればいいの
私はそこにいるわ
あなたには友達がいる
「君の友だち」はこんな内容で歌われます。
そして、この「君の友だち」に「何となく雰囲気が似ている」どころか、
洋盤「君の友だち」に対し「邦版」はこの曲ではないかと思われる曲があります。
それが「トワ・エ・モワ」が歌う「友達ならば」です。
「トワ・エ・モワ」と言えば、札幌冬季オリンピックのテーマ「虹と雪のバラード」、デビューヒットの「或る日突然」、「空よ」、「誰もいない海」などのヒットでお馴染みだったデュオです。
真面目で清潔感溢れるイメージで、NHKあたりが好んで歌番組に出演させるお二人です。
「友達ならば」は1972年にスマッシュ・ヒット(大ヒットではない)した曲。
何が似ているのか、私には音楽の技術面から分析した説明はできません。
ただ歌詞の論旨
言わんとするところが
「君の友だち」と全く同じです。
「私はあなたの友だち。私は味方。私を呼んで。すぐに飛んで行こう」
歌詞は山上路夫。
一部だけですが、歌詞を紹介します。
もしも涙が止まらない時は
いつも私がいることを思い出して
生きることがつらい朝がきたら
すぐに呼んでよ
あなたの元へ私は急いでいくでしょう
二人は友達なら
すぐに飛んで行こう
世界に風が吹き荒れ
明日が消えても
あなたと生きて行こう
いつも いつも いつも
作曲・編曲は川口真です。
「君の友だち」、「友達ならば」、両曲とも素晴らしい曲です。
ブログ上で聴き比べていただけないのが残念ですが、YOUTUBEにありまあすのでそちらで聴いてください。
同じような感想をお持ちの方が、インターネットに書き込みしていないかどうか探してみたところ、18年前に「5ちゃんねる」へ書き込んでいる方がいました。
「友達ならば」すごく好きです。でも歌詞はユーガッタフレンズのパクリですね。
※「ユーガッタフレンズ」とは「君の友だち」の英語タイトルです。
という書き込みがありました。
少なくとも、メロディにパクった箇所がある訳ではありませんし、歌詞の中にも真似た箇所がある訳ではありません。
英語を意訳すると近い所があるかもしれませんが…。
どちらの曲も、取り上げたテーマは「友達」です。
究極の友情
無償の友情
を形にするとこのようになるのでしょうか。
近い気持ちがあったとしても、相手が重荷に感じてしまうかもしれません。
いざ言葉に出して伝えるには、ちょっと躊躇してしまう文言かもしれませんね。
あなたの人生において
このように思える「友達」がいましたか?
あくまでも「歌の世界の出来事」という」解釈で良いんでしょうね。
それでは、この辺で今回はお開きと言う事で…。
----------
※伊勢太郎の父はかく語りきシリーズは不定期の投稿となります。